母乳保育

良質な母乳・母乳不足

是非、母乳保育には、お灸治療に関心を寄せて欲しいと願っています。
ご理解を頂くために、臨床例と懇意にしている美人の助産婦さんからの書き込みを紹介しましょう。

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Hさんは知人の紹介で不妊を訴えて来院されていたが、月2回通院されるようになった6ヶ月後『妊娠しましたぁ~』と、喜びいっぱいの声で電話を頂いた。
昨日のように思えるのに、赤ちゃんはもう8ヶ月になるという。
今回は、赤ちゃんの抱っこが原因?で、右手首の腱鞘炎を訴えて来院された。

腱鞘炎の治療を終えた時、
『先生、お灸をしている処を見て頂けますか。ずれてないでしょうか?』
と告げられた。

母乳保育を望まれていたのに、
『あまり母乳が出ないんです。』
と出産後暫くして、相談を受けていた。

『お灸をするといいよ。』
と薦めると来院され、以後続けられて充分な母乳が出ていたという。

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私が感心したのは、
『今も毎日お灸をしています。』
と答えられたことにある。

何故なら、2ヶ所すえるように指示したツボは、Hさん自身が出来ない部位である。
つまり、毎日旦那さんがお灸をすえているのである。

私はその可愛い灸痕を見て、旦那さんの優しさが手に取るように分かった。
お灸の素晴らしさは治療効果にあるのは当然であるが、その効果にも色々あるのだ。

一つは、母乳が充分足りるだけの量を出るように働き掛けが出来ること。
赤ちゃんが元気に成育されているのも、お灸効果による処が大きいのだ。
つまり、お灸は質の良いおっぱいとなるようにも働き掛けているからである。

更には、旦那さんがすえられていることによる、夫婦・親子の絆創りにも一役買っていることである。

このように、母乳が足りないという状況の改善を主目的にしたお灸であっても、何と素晴らしい効果を生み出しているお灸に、益々心を奪われる思いがした。

先人達は実に素晴らしい治療法を伝えてくれているのである。
私達鍼灸師は、その効果を知って頂く努力と伝える責務を負っていることを、痛感させられたHさんの取り組みであった。

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◎ 母乳にお灸パワー / わんこさん

慣れない育児に緊張の毎日から、やっと余裕がでてきたころです。授乳に関しては混合栄養で毎回ミルクを60mlぐらいたしているのですが、なんとなく授乳に自信がもてなかったので、コトブキ先生にTELで相談したところ、お灸の指導を受けて、2日間やってみたところです。

1日目にして、今では、だんだん知恵がついてきたのか、後のミルクをきたいして、とりあえず飲んどこうかみたいな母乳の飲み方だったのが、おっぱいに食いついてきたなっとなんとなく感じていたのですが、何回か授乳をしていて授乳後の、赤ちゃんの機嫌がいいのにきずきました。

授乳後もぐずることがあって、消化不良のすっきりしない授乳タイムが、授乳の後に嬉しそうに笑ってるのを見ると育児が一気に楽しいものに変わった感じです。

お灸のパワーの奥深さを改めて感じています。
体の母乳のスイッチがONに切り替わったみたい・・・

もう一つ、おまけが付いてきて、それは主人とゆっくりした時間が産後初めてもてたこと。
育児に緊張していた体がほぐれていく時間でもありました。

お灸タイムが生活の中に復活したことは、私の体もきっと喜んでくれていると思います。


Re: 母乳にお灸パワー / みるくさん

私もお灸をして、母乳育児が始まりました。
私もニコニコしながら、オッパイを飲んでくれていたのが、うれしくてうれしくてたまらなかった頃を思い出して、ついにっこり(^_-)☆

お灸パワーは、ほんまに凄いです。
友達が、乳腺炎になったり、オッパイを噛まれ、切れて痛くてどうしょうもなくやめたなんて事が多い中、トラブルなんて全くなし。
確かに、私の食生活のせいで噛まれる事はあっても、お灸をすると問題なしだった(笑)
寿先生に、もうお灸しなくても良いオッパイが出るよと言われても、やめられない私・・・心のよりどころになってます。

母乳育児で、ただ一つだけ、失敗だったのが、主人の事。
母乳のみの育児が始まり、主人は疎外感をもったのか、子供に対して何も出来ないと思ったのか・・・家事は手伝ってくれても、子供が1歳になるまで、育児参加ほとんどなし。
私が、風邪をひき、熱が出ようが、病院にも行けず。必ず子供と2コ1行動。
うちは、特殊だったのかもしれませんが・・・(父性の目覚めが遅かったのかな?)


 

Nさんが、若くて美人の助産婦さんの紹介で、母乳不足を訴えて4ヶ月になる可愛い赤ちゃんと来院された様子を掲示板にて紹介した。再録しておきましょう。

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●何が大切なのだろう・・ / ことぶき

Nさんの第一印象は、子育てを楽しまれているという様子よりも、戸惑いと不安がいっぱいで、余裕を感じることが少なかった。
現代はあらゆる情報がPCから入手出来る。
確かに情報を得ることによって、問題解決への手掛かりを得ることが出来るだろう。

しかし、大切なことは情報をどのように処理し、対応するのか?である。
それによって、その情報は益にもなり、害にもなる。

私達の体は、驚くほどタフネスで強靭であるが、反面、微細な刺激に反応するデリケートさを有していることを知るべきである。
では、どのような刺激に対してタフネスで、また、デリケートな反応を示すのだろう・・
体の持っているタフネスな一面は、その性格からしても拘る必要はない。
問題は、デリケートな一面に対してである。

治療後に、
『どうぞ』と、一つクッキーを手渡した。Nさん曰く
『クッキーを食べるのは、ホントに久し振りです』と話された。
母乳を与えていることから、食べ物に関しても特に注意を払っている様子がうかがえた。

しかし、私には情報に振りまわされ、実際の対応では生かされていないように思えた。
具体的に述べよう。

『赤ちゃんの泣き声・泣き方で、何を訴えているのか、わかる?』と、尋ねた。すると、『わかりません』との返答だった。

『赤ちゃんに、しっかり目を向けていれば、わかるはずだよ』と告げた。
そのような若いママさんを、何人も知っているからである。

赤ちゃんと一緒に来院されているママさん達の中には、泣き声・泣き方から
『おっぱいが欲しい・眠い・ご機嫌斜め・泣いて運動中』などなど、赤ちゃんと見事に会話を出来ている若いママさん達を、知っているからである。

そこで、Nさんには知識を得ることに振り回されるだけではなく、もっと赤ちゃんに目を向けてあげるんだよ。と指摘した。

処で、治療後、授乳されている様子を見て『どう?』と尋ねると、
『いつもと、おっぱいの飲み方が違います。夢中で飲んでいるようです』とのことだった。
つまり、この違いはNさん自身が感じられたことなのだ。

情報を得て理解し、対応したことによって、どのような変化がもたらされたのか?を観察し納得できた時、その情報は生かされたことになる。

上記で、Hさんのケースを紹介しましたが、これからはNさんも子育てにお灸が加わる筈だと確信した。
PCから得られた知識より、子育てには不可欠なことがある筈である。

子育てにおいて、知識に勝るのは、何か?
『赤ちゃんに備わっている力・お母さんに備わっている赤ちゃんを育てる能力』を本来持っているという、体への信頼に基づいた安心感ではないだろうか。

何故なら、体は驚くほどタフネスで、必要な能力をすべて持っているからである。
ゆいさんは、妊娠報告の中で、次のように書き込みされていた。

『スケールの大きい出来事に、何だか細かなことはいらないかな、なんて思ったりして。小さな知識よりも体と赤ちゃんを信じて毎日を過ごすほうが、ゆったり出来るし、本当のような気がしてきました。』


Nさんのその後 / ことぶき

初診で来院されて以降、毎日2ヶ処のツボへご主人にお灸をすえてもらった。
母乳不足を訴えられての来院であり、初診の時の訴えは、ミルクを1日に600cc~650ccを足さなければならないということだった。

お灸を続けられた結果、
『100ccを2回足すだけになりました。』
ということだった。

もう5日間ほどお灸を続ければ、赤ちゃんが必要とする充分な母乳は出るようになるはずと答えたが、同じだけ大切なことがある。量と質の問題である。

お灸をすえることによって、適切な量にまで増えた時、母乳の量はそれ以降、増量しないはずである。
つまり、適切な量への応援なのだ。この点が興味深い処である。

また、質の問題では、必ずいい母乳へと働きかけることである。
それは、赤ちゃんの便によってはっきりと確認出来る。

私が鍼灸師の方々に訴えたいのは、そのような効果を、妊婦さんに伝える責務があることを、自覚して頂きたいのだ。
Nさんのケースは、最初に述べたように助産婦さんからの紹介であった。

そのような経緯からも、鍼灸師は助産婦さんともっと連携を組むべきだと思っている。
そのことによって、健やかに赤ちゃんが育ってもらえるお手伝いが出来るはずである。

(※Nさんのケースでは、お灸の効果だけではなく、紹介があった助産婦さんによる適切な乳房マッサージによる効果が大きかったが。)


Nさんのその後 ゆりのように可憐な私

えへっ、若くて美人の(?)助産婦で~す。先生冗談だったのに・・・
しかし、今回のお灸の身体への応援は本当に眼をみはるものがあった。

まず質の問題。
ねっとりとしていたものがサラサラと始めも終りも変わらぬものとなったこと。

適応量への応援については私のマッサージでは「出る」ということに関してのアプローチはできますが「量の調節」つまり沢山でているもの、もしくは出そうなおっぱいに関してのアプローチは大変難しいものがあります。

乳房マッサージを行う時点でいつも考える点の一つです。
しかし彼女の分泌量は「適度な反応」であり「過剰な反応」ではなかったのです。

正直最初の乳房を見て、触った時、皮静脈の発達の様子などから分泌過多が心配されたが、まったくその心配が払拭されるほど、お灸の応援は良い、素晴らしいものであったというべきだと思う。
それプラス、なによりも先生のムンテラの心が一番かなと感じています。


●続:Nさんのその後  ゆりのように可憐な私

その後の報告を、書かせて頂きたいと思います。お灸の力の凄さを感じたので・・・

Nさんのところへ、本日尋ねて行きました。
彼女との関わりは4月の16日からでした。

その時は様々なことが彼女のストレスとなり、母乳+ミルクを足している状況だった。
マッサージをしていても「湧く」ということがなく、乳腺などは縮小傾向に見られた。

マッサージを始めると乳房事態が反応してくれて、暖かくなったことや回数を重ねるごとに皮静脈の発達などがみられ、内心(出だすと出過ぎそうだなあ・・)と感じる分泌過多になりやすいように感じた。

様々なこともあり寺子屋を紹介し、その後お灸をご自分やご主人にしてもらうということが続いていた。

今日、21日目。伺ったら両方の乳房ともに射乳もあり湧きも何回もあり、マッサージに対して反応も素晴らしかった。
しかしその出方は、飲むお子さんが嫌がる出方ではなく、均等に滑らかに出ていたのである。GW前の状態とは格段の差があった。

そして何よりの変化は母乳の質。
始め分離したり、油ぎっていた母乳がなによりもサラサラになっていたのである!
本当にこれは素晴らしい体の応援です!

鍼灸師の方々、助産師の方々。
互いの持てる術を提供し、つながる事の必要性を感じてください。

 


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