母乳過多
多すぎるのも困るのよねぇ
Kさんは、妊娠前からお灸を始められて妊娠ライフでも安定期から【三陰交】のお灸を始められ、去年の 3月3,200gの元気な男の子を安産された。
母乳は当初から充分過ぎる程で、飲む以上におっぱいが出て、常に張りを感じて、どうしようと悩んでいた。
その頃、同時期に出産された人が○○○○式の乳房マッサージを受けていると聞き、出産後4ヶ月が経過した6月から受診されるようになった。
その際 診察では、
- 上手におっぱいを吸えないのは、舌が短いため。
- おっぱいが濃過ぎる。
- お乳の質が良くないために黄色い。
の3点を指摘された。
2.と3.は、言葉が違うだけで意味することは同じであるが、その原因は食事が大きく関係しているので、油と砂糖を控えるようアドバイスを受け、乳房マッサージを毎週1回受けられるようになった。
その後、食事は注意しながら乳房マッサージに通ったが、1ヶ月半経過する頃には、おっぱいの張りは益々強くなり、脇の下まで痛くなり始めている状況を告げると、マッサージの回数を週に2回~3回する必要があると指摘された。
指示された頻度で5回受診するも、症状の改善は何等みられなかった。
○○○○式に通い始めて2ヶ月間が経った頃、ふとお灸を思い出し上記の症状を訴えて来院された。
鍼灸治療後は、2日と我慢出来なかった乳房の張りが楽になった。
(選穴は、足首の上・足の親指の付け根・手首・手首の上の4ヶ所のツボ)
そこで、治療後に乳房マッサージを受けるのなら、と懇意にしている助産院を薦め、1週間後から受けられるようになった。
その助産院では○○○○式のように 壁や天井にまでおっぱいが飛び散るようなマッサージとは違い、とてもやさしい施術で、週に1回ずつのマッサージで、症状は少しずつ改善されていった。
ある日、私が以前にお灸をしたツボへ自宅ですえて助産院へ行った処、診察の折、その改善状態にビックリされて、
『どうしたの?』
「お灸をしました」
『えっ 何処? 何処に?』
「ここです」
『へぇ~ 母乳不足の時にする処と同じねぇ~』
と驚かれたそうである。
つまり、母乳不足・母乳過多という全く正反対の状況であるにも拘わらず、その対応法が同じだという訳である。
東洋医学では、これに似たようなケースは決して少なくないし、その逆もある。
症状が同じでも違った選穴による治療も少なくない。
それは、訴えられる症状だけではなく、体がどのような病的シグナルを発信しているのか?が問題であるからだ。
それ故、鍼灸治療について手紙などで尋ねられると、説明に苦慮し曖昧模糊となるケースがあることを、少しはご理解頂けるだろうか・・・。
?(゜_。)?(。_゜)? チンプン カンプン
PS:
1.の「上手におっぱいを吸えないのは、舌が短いため。」という診断が見当違いであったことは、母乳をゴクゴクとおいしそうに飲んでいる様子から明確である。
母乳に関して○○○○式と言えば、よく知られているらしい。
けれども、私が今迄に相談を受けた限りでは、余りお薦めしたくない。
何故なら、わざわざ時間と費用を掛けて通院しなくても、
お母さんは、○○○○式に負けない名医だと思っているからである。
Kさんから届いていたメール
今日はありがとうございました。
帰ってから、何度か授乳しました。
今までの○○は、おっぱいを飲むとき体に力が入ってモゾモゾ動いていたのですが、今日はリラックスしていました。
飲んだ後は、布団の上で大の字になって、ゆったりのびのびと眠っていました。
私の胸もすっきり軽いです。
これまでずっと胸が張って苦しく、乳首を噛まれたりして辛かったけど、おっぱいをやめずに頑張っていてよかったです。
これから保育園に行きだしても、授乳を続けて自然卒乳を目指したいと思います。
あと、言い忘れていましたが、私も、私の父や従兄弟もみんな、○○のように大きな赤ちゃんだったそうです。
本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いしますね。